大切なペットは家族の一員です。しかし、一緒に暮らしていると「汚れやニオイが気になる」「もっとペットがのびのび過ごせる空間が欲しい」など、さまざまな悩みを感じることも少なくないでしょう。
ペットとの暮らしをもっと快適にしたいとお考えの方には、ペットリフォームがおすすめです。
この記事では、ペットリフォームの工事内容や費用相場について詳しく解説します。リフォーム前に知っておきたい注意点についても紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
こんなお悩みはペットリフォームで解決!
ペットは私たちの暮らしに笑顔や癒しをくれる大切な存在です。しかし、それと同時にペットとの暮らしでは、室内のニオイや汚れ、キズなどのお悩みも尽きないもの。また、人の生活に合わせた住居のつくりは、時としてペットの負担になり健康を害してしまう不安もあります。
そこで、検討したいのがペットとの暮らしを快適にしてくれる「ペットリフォーム」です。ペットリフォームは、さまざまな生活の悩みを解消しながら、人とペットが安心して快適に暮らせる住まいを実現してくれます。
まずは、ペットリフォームで解決できるお悩み事例から見ていきましょう。
壁のキズ、汚れが気になる
【こんなリフォームがおすすめ】
- ペット用壁紙への張り替え
- 腰壁の設置
犬や猫との暮らしで最も気になるのは、壁のキズや汚れではないでしょうか?
特に猫の場合、壁で爪とぎをしてしまうこともあり「気が付いたら家中の壁がボロボロになっていた」という話も少なくありません。
壁は室内の印象を大きく左右する重要なインテリアです。
見た目の美観を保ちながら、ペットによるひっかき傷にも強い「ペット用壁紙クロス」に張り替えたり、キズや汚れに強くメンテナンス性の高い「腰壁」の設置したりすることで、ペットによる壁のキズ、汚れのお悩みを解消できます。
床材が滑りやすくペットの足腰が心配
【こんなリフォームがおすすめ】
- 滑りにくい床材への張り替え
- フローリングからやわらかいクッションフロアへの張り替え
滑りやすく硬い床材は、ペットの体に負担をかけてしまう場合があります。特に、体が大きく体重の重い大型犬などは、滑りやすく硬い床材の室内で過ごすことで、関節を悪くしてしまうこともあるのです。
ペットが安全に、そして健康的に暮らせる家づくりでは、床材の種類にも注意しましょう。
ペットのニオイが気になる
【こんなリフォームがおすすめ】
- 消臭・防臭効果のある壁紙・床材への張り替え
- 24時間換気システムの導入
シャンプーなど、日々のお手入れを適切にしていても、気になってしまうのがペットのニオイ。ご家族はもちろん、来客の際にもペットのニオイは気になるものです。
消臭剤などの使用も効果的ですが、リフォームでは「におわせない家づくり」をするのがおすすめです。特に、ペット用の壁紙や床材は、キズや汚れに強いだけではなく、消臭や防臭効果のあるタイプも多く販売されています。
また、2003年7月以降に建てられた新築戸建てには、24時間換気の設置が義務付けられていますが、それ以前に建てられた戸建てでは、24時間換気を導入していない場合もあります。ペットのニオイ対策として、24時間換気の導入を検討するのもひとつの方法です。
ペットの鳴き声が気になる
【こんなリフォームがおすすめ】
- 二重窓の設置
ペットの鳴き声が響いてしまい、騒音問題を気にしている人も多いのではないでしょうか。特に、吠え声が大きく響きやすい大型犬などは、ご近所への迷惑が気になってしまい、毎日気を使ってしまうこともあります。
ペットの鳴き声対策には、住まいの防音リフォームが効果的です。特に、手軽にできる「二重窓の設置」は、防音性を高めることに加えて、断熱性の向上にもなるため寒さ対策としても有効です。
ペットの室内移動、もっと自由に過ごさせてあげたい
【こんなリフォームがおすすめ】
- ペット用くぐり戸の設置
- 室内ドアへの鍵の設置
室内飼いのペットの場合、自由に家の中を移動させるためには、ドアを開けておく必要があります。しかし、室内ドアを開けていると冷暖房効率が下がり、光熱費も高くなりがちです。
とはいえ、その都度ドアを開けてあげるのは、飼い主さんに負担がかかってしまいます。また、ペットを入れたくない部屋があっても、ジャンプ力のある猫などは、ドアノブを引っ張って開けてしまうことも。
こうしたお悩みは「ペット用くぐり戸の設置」や「室内ドアへの鍵の設置」で解決できます。
ペットがのびのび遊べる場所がない
【こんなリフォームがおすすめ】
- キャットウォークの設置
- ウッドデッキの設置
- サンルームの設置
- ドッグランの設置
ペットの心身の健康のためには、十分な運動が欠かせません。犬の場合は、日々の散歩で運動量が確保できますが、天候が悪い日が続き散歩ができないと、どうしてもストレスが溜まってしまいます。
また、室内飼いの猫は、家のなかでの上下の移動が適度な運動になりますが、適切な場所がないと運動不足になってしまう可能性もあります。
こうしたお悩みは、家の中にペット専用のスペースをつくることで解消できます。猫専用のキャットウォークの設置や天気を気にせず過ごせるサンルームを設置、さらにお庭でペットを遊ばせやすいウッドデッキやドッグランの設置もおすすめです。
【工事内容別】ペットリフォームの費用相場
ペットとの暮らしを快適にしてくれるリフォームには、さまざまな工事がありますが、気になるのはその費用ではないでしょうか?
そこでここからは、工事内容別にリフォーム費用の目安を紹介します。
壁紙の張り替え・腰壁の設置
工事内容 | 費用相場 |
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壁紙の張り替え | 1,000円~1,500円/㎡(ハイグレードタイプ) |
腰壁の設置 | 1万円~2万円/m(高さ90cm前後) |
ペットのニオイ対策に効果的な防臭・消臭機能がある壁紙は、スタンダードグレードの壁紙よりも費用が高くなります。また、腰壁の設置は、採用する素材によって費用が前後します。
床材の張り替え・交換
工事内容 | 費用相場 |
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ペット用床材への張り替え | 12万円~28万円(6畳の場合) |
クッションフロアへの張り替え | 10万円~20万円(6畳の場合) |
滑りにくくキズや汚れに強いペット用の床材は、一般的な複合フローリングよりも張り替え費用が高くなります。
費用を抑えながら床のペット対策をしたい人には、素材がやわらかく水や汚れに強いクッションフロアへの張り替えもおすすめです。
24時間換気システムの導入
工事内容 | 費用相場 |
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24時間換気システムの導入 | 15万円~30万円 |
一般的な家庭で使用される24時間換気には、給気・排気の両方を強制的に行う「第一種換気」と、給気は自然に行い排気のみ強制的に行う「第三種換気」があります。
設置費用は、第一種換気のほうが高くなります。
強制的に給気を行い、排気は自然に行う「第二種換気」は、一般の住宅ではほとんど使用されていません。
二重窓の設置
工事内容 | 費用相場 |
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中窓(腰高窓)への内窓設置 | 4万円~8万円 |
大窓(掃き出し窓)への内窓設置 | 10万円~14万円 |
リフォームで二重窓を設置する際は、既存の窓の内側にサッシと窓ガラスを取り付けます。
窓のサイズが大きくなるほど、費用は高くなります。また、サッシの種類や窓ガラスのグレードによっても、価格が変わります。
ペット用くぐり戸の設置
工事内容 | 費用相場 |
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ドア交換 | 8万円~10万円 |
壁内くぐり戸の設置 | 5万円前後 |
ペット用のくぐり戸の設置方法には、室内ドアそのものをくぐり戸付きタイプの商品に交換する方法と、壁に穴をあけてくぐり戸のみを設置する方法の2種類があります。
一般的に、くぐり戸のみを壁内に設置するほうが費用は安くなる傾向がありますが、壁に穴を開けたくない場合はドア交換がおすすめです。
室内ドアへの鍵の設置
工事内容 | 費用相場 |
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室内ドアへの鍵の設置 | 3万円~5万円 |
室内ドアへ鍵を設置する場合は、鍵付きのドアノブに交換するのが一般的です。既存のドアノブと同じメーカーの製品であれば、ドアノブを交換するだけで鍵の設置が可能です。
ペット専用スペースの設置
工事内容 | 費用相場 |
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キャットウォークの設置 | 5万円~20万円 |
ウッドデッキの設置 | 30万円~60万円 |
サンルームの設置 | 80万円~140万円 |
ドッグランの設置 | 50万円~200万円 |
ペットがのびのび遊べるスペースをつくるためには、ある程度まとまった費用がかかります。
室内の壁面に設置する「キャットウォーク」であれば、20万円以内で設置できるのが一般的ですが、ウッドデッキやサンルーム、ドッグランの設置となると、費用も高く、比較的大がかりな工事が必要です。
ペットのためのリフォーム、事前に知っておきたい注意点
ペットと家族の暮らしを快適にしてくれるペットリフォームですが、工事の前には事前に理解しておくべき注意点もあります。
リフォームの際にトラブルにならないためにも、ここからはペットリフォームの2つの注意点についてみていきましょう。
工事期間中はペットのストレスケアが重要
リフォーム工事中は、大きな音がしたり独特なニオイがしたりと、いつもとは異なる環境にペットが驚いてしまうことも少なくありません。
また、施工会社の人が出入りするため、玄関のドアを開けたままにしていることもあるでしょう。「工事の音に驚いたペットが室外に飛び出してしまう」といったリスクもあります。
そのため、リフォーム期間中はペットのストレス対策を意識することが大切です。ペットが落ち着いて過ごせる場所を確保して見守ったり、ペットホテルに預けたりする方法もあります。
「建築確認申請」が必要になる場合も
ペットリフォームの中でも、サンルームの設置は工事の内容によっては「増築」に該当し、建築確認申請が必要になる場合もあります。
建築確認申請が必要になるのは、以下の場合です。
- 床面積の増加が10㎡以上
- 準防火地域・防火地域での増築
建築確認申請には、所定の検査が必要であり申請費用も発生します。リフォーム内容とあわせて、事前にリフォーム会社に建築確認申請の有無を確認しておきましょう。
ペットと暮らすリフォームで失敗しないために信頼できるリフォーム会社に相談しよう
大切なペットと今より快適に、そして安全に暮らしたいとお考えであれば、ぜひペットリフォームを検討してみましょう。
必要となるペットリフォームの内容は、ペットの種類は住宅の状態、飼い主さんのお悩みによっても異なります。
工事内容でお悩みの際は、ペットリフォームの実績が豊富なリフォーム会社に相談することから始めてみてはいかがでしょうか?