店舗改装・リフォームの費用相場は?メリットや注意点、補助金制度を徹底解説!

リフォームお役立ち情報

「店舗の老朽化や設備の不具合が気になる」「新サービスを始めるので新しい設備を導入したい」などの理由から、店舗の改装・リフォームを検討している人も多いでしょう。しかし、店舗の改装やリフォームにかかる費用や注意点がわからず、お悩みではありませんか?

そこでこの記事では、店舗の改装・リフォームについて徹底解説します。店舗の改装・リフォームの際に使える補助金制度についても紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

店舗改装・リフォームのメリット

お店の経営状態や集客で悩んだときは、店舗の改装やリフォームを検討してみるのもひとつの方法です。まずは、店舗を改装・リフォームすることで得られるメリットについて見ていきましょう。

顧客数の増加、リピート率の向上が期待できる

店舗を改装・リニューアルすると、お店のイメージが一新されるため、新しいお客さまが来店してくれる可能性が高まるでしょう。また、改装・リニューアルによって新しいサービスを提供できるようになれば、既存顧客のリピート率も高まるかもしれません。

店舗の外装や内装は、お店のイメージを左右する重要な部分です。改装やリニューアルで「入ってみたい」「また来たい」と思ってもらえるようなお店作りを目指しましょう。

店舗の生産性向上が期待できる

店舗の改装・リニューアルは、お店で働くスタッフのモチベーション向上にもつながります。

また、店内の動線が改善されたり、新たな設備の導入で業務が効率化されたりなど、店舗全体の生産性も高まるでしょう。

店舗改装・リフォームの費用相場

店舗改装・リフォームの費用相場は、20坪の店舗を想定した場合、内装工事・外装工事費用を合わせると「450万円〜1,250万円」が目安になります。ただし、店舗改装・リフォームの費用相場は、工事の内容や業種によって大きく変動します。

ここからは、工事内容ごとの費用相場を詳しく見ていきましょう。

外装工事の費用相場

外装工事費用:150万円~250万円前後

店舗の第一印象を決める外装リフォームでは、主に次のような工事を行います。

  • 塗装
  • 看板設置
  • 照明の設置
  • 植栽やフェンスの設置

費用相場は工事の内容によって変わりますが、上記の工事を全て行った場合は、150万円〜250万円前後がリフォーム費用の目安となります。

内装工事の費用相場

内装工事費用:1坪当たり15万円~50万円前後 (20坪の店舗の場場合、300万円~1,000万円前後)

店舗改装の内装工事では、壁紙や床材の張り替えといった工事から水回り設備の入れ替えなどを行います。ただし、業種によって必要となる内装設備が異なるため、改装費用にも差が出ます。

ここからは、業種別に内装費用の目安を解説します。

飲食店の内装工事費用

内装工事費用:1坪あたり30万円~50万円前後

カフェやレストラン、居酒屋などの飲食店の内装工事では、厨房設備の入れ替えを行うことが多く、他の業種よりも費用が高くなる傾向があります。

美容院の内装工事費用

内装工事費用:1坪あたり20万円~40万円前後

美容院やサロンでは、シャンプー台など複数の水回り設備が必要となるため、内装工事費用が高くなる傾向があります。

アパレルショップ・雑貨店の内装工事費用

内装工事費用:1坪15万円~30万円前後

洋服や雑貨などを販売するショップは、飲食店や美容院のような厨房設備、水回り設備を必要としないため、比較的内装工事の費用を抑えやすいといえます。ただし、独自のデザインや設計などを取り入れる場合は、相場よりも高い費用が発生します。

オフィス・事務所の内装工事費用

内装工事費用:1坪15万円~30万円前後

オフィスや事務所は、シンプルな設計になるため、飲食店や美容院ほどの内装工事費用はかからないのが一般的です。

店舗改装・リフォームのタイミング

飲食店などの厨房設備の耐用年数は10〜15年前後が一般的です。これらの設備が老朽化していたり不具合があったりする場合は、改装やリフォームを検討するのがよいでしょう。

また、店舗の経営状態に合わせて新しい事業を立ち上げたり、新サービスを導入する場合も、改装やリフォームが必要になるかもしれません。

従業員がいる店舗では、スタッフと改装やリフォームの時期を相談しておくことも大切です。従業員とともによりよい店づくりを目指して、必要な設備やデザインイメージなどを検討しましょう。

店舗改装・リフォームの注意点

店舗改装は、一般的な住宅リフォームとは異なる部分も多くあります。店舗の改装・リフォーム工事を成功させるためには、事前に注意しとくべきポイントについて理解しておくことが大切です。

店舗改装・リフォームの目的を明確にする

店舗改装やリフォームを検討する際は、まずは「改装の目的」を明確にしましょう。

店舗が老朽化しているのであれば、外装・内装を含めた大がかりな工事が必要になる可能性もあります。店舗や設備自体に老朽化や不具合がなかったとしても、事業や社会情勢の変化に合わせて部分的な改装を行う場合もあるでしょう。

店舗改装の工事内容は多岐にわたりますが、目的に合わせて必要な工事を見極めることが重要です。

適切な予算を決めておく

店舗改装・リフォームの費用は、工事の内容や導入する設備によって大きく変動します。たしかに、費用をかけたほうが見栄えがよく設備の整った店舗になるのも事実です。

しかし、改装にお金をかけすぎてしまうと、その後の経営が苦しくなってしまうかもしれません。店舗改装やリフォームが原因で、経営が傾いてしまっては本末転倒です。

店舗改装を検討する際は、経営状態や改装にさける適切な予算を把握したうえで、必要な工事や設備を吟味することが大切です。

工事内容によっては消防検査が必要な場合もある

業種や店舗物件が防火対象物であった場合、改装工事の際に「消防検査」が必要になります。

消防検査では、建物や施設が火災などの災害に備えて適切に整備されているかどうかを確認します。検査で指摘事項があると、追加の工事が求められる場合もあります。

また、防火対象物に該当する店舗を改装する場合は、事前に「防火対象物工事等計画届出書」の提出が必要です。ご自身の経営する店舗が、消防検査の対象であるか事前に確認しておきましょう。

店舗改装・リフォームの時期をスタッフや近隣住民に早めに伝える

店舗を改装・リフォームする際は、工事の内容によってはお店を休業するケースもあるでしょう。そのため、従業員には改装の時期を早めに伝えておく必要があります。

また改装では、工事によって騒音や振動、粉塵などが発生します。近隣の店舗や住宅にも改装・リフォームの時期を伝えておき、トラブル防止に努めましょう。工事期間中のお店の対応は、リニューアル後の経営にも影響するため、誠実な対応を心がけることが重要です。

改装中はスタッフへに休業補償を支払う

店舗の改装、リフォームの期間は、工事の内容によって異なりますが、長い場合は1〜2ヶ月前後かかることも少なくありません。店舗の改装・リフォーム期間中に一時的に休業する場合は、従業員やスタッフへ「休業補償」を支払う必要があります。

労働基準法第26条では「使用者の責に帰すべき事由による休業」の際は、従業員に対して平均賃金の60%以上を支払うよう定められています。

店舗の改装・リフォームによる休業は、この「使用者の責に帰すべき事由による休業」に該当します。また、ここでいう従業員は、正社員やパート、アルバイトなど雇用形態にかかわりません。

店舗改装・リフォームで利用できる補助金制度

店舗の改装・リフォームの場合、工事の内容によっては1,000万円以上という大きな費用がかかる場合もあります。少しでも費用を抑えながら効果的な改装・リフォームを行うためには、利用できる補助金制度について知っておくことが大切です。

ここからは、店舗改装・リフォームの際に利用できる補助金制度について解説します。

※補助金に関する記載は2023年3月現在の情報です。最新の情報については、各公式サイトにてご確認ください。

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者を対象に、販路開拓などの取り組みや業務効率化の取り組みに対して、所定の条件を満たした場合に経費の一部を補助する制度です。

補助金の対象者

補助金の対象者は「小規模事業者」に限られます。具体的には下記に該当する法人、個人事業、特定非営利活動法人が対象です。

  • 商業・サービス業 (宿泊業・娯楽業除く) :常時使用する従業員の数が5人以下
  • 宿泊業・娯楽業:常時使用する従業員の数が20人以下
  • 製造業その他 :常時使用する従業員の数が20人以下

そのほか、資本金の額や課税所得額、その他の補助金での採択状況などの条件があります。

補助上限額

50万円~200万円 (補助金枠により異なります)

補助の対象となる経費

販路開拓、業務効率化の取り組みとして11項目の経費が対象とされています。看板の設置といった広告費、店舗改装などの委託・外注費も含まれます。

事業再構築補助金

事業再構築補助金とは、新型コロナウイルス感染拡大による経済社会の変化に対応するために、中小企業の事業再構築を支援する補助金制度です。

補助金の対象者

日本国内に本社を有する中小企業者等、および中堅企業等が対象です。ただし、業種や資本金の額、従業員数などによる所定の条件があります。

補助上限額

100万円~1.5億円 (企業規模、従業員数、補助金枠により異なります)

補助の対象となる経費

建設費が補助の対象となっているため、所定の条件を満たせば店舗改装・リフォーム費用も補助金の対象として認められる場合があります。

業務改善助成金

業務改善助成金とは、生産性向上のための設備投資等 (機械設備、コンサルティング導入や人材育成・教育訓練) とともに、事業場内最低賃金の引上げを行った場合に、設備投資にかかった費用の一部を補助する制度です。

補助金の対象者

中小企業・小規模事業者が対象です。ただし「事業場内最低賃金と地域別最低賃金の差額が30円以内である」「解雇、賃金引き下げなどの不交付事由がない」といった所定の要件を満たしている必要があります。

補助上限額

60万円~600万円 (最低賃金の引き上げ額、引き上げる労働者数、事業者の規模により異なります)

補助の対象となる経費

対象経費は「生産性向上・労働能率の増進に資する設備投資等」です。

例えば、飲食店などの店舗では、調理器具類の導入費用やPOSレジシステム、自動釣銭機の導入費用が対象事例としてあげられています。

受動喫煙防止対策助成金

中小企業に対して、受動喫煙防止のための施設設備の整備の費用の一部を補助する制度です。

補助金の対象者

労働者災害補償保険の適用事業主である中小企業事業主で、対象となる事業場が健康増進法附則第2条第2項で定める既存特定飲食提供施設であることが条件です。

補助上限額

100万円

補助の対象となる経費

健康増進法で定める既存特定飲食提供施設に限り、所定の条件を満たした「喫煙専用室」や「指定たばこ専用喫煙室」の設置・改修にかかる経費が対象となります。

※受動喫煙防止対策助成金の令和4年度の申請受付は終了しています。令和5年度以降については、厚生労働省のHPをご覧ください。

店舗改装リフォームで失敗しないために信頼できるリフォーム会社に相談しよう

店舗の改装・リフォームを行うことで、顧客数の増加やリピート率の向上が期待できます。また、店舗の生産性向上などにつながり、事業拡大にも効果的でしょう。

ただし、店舗の改装・リフォームの費用は、工事の内容や事業内容によって大きく異なります。そのため、改装の目的に適したリフォーム工事を見極め、適切な予算を設定することが大切です。

店舗の改装・リフォームでは補助金を利用することも可能です。工事内容や補助金の利用でお悩みの方は、まずは店舗改装の実績が豊富なリフォーム会社に相談してみることから始めてみてはいかがでしょうか?

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