子供部屋リフォームのポイントは?増築の注意点や気になる費用相場を解説

室内リフォーム

子育て世代のファミリーにとって、子供部屋はマイホームの中でもこだわりたい部分です。しかし「子供が成長するにつれて使い勝手が悪くなってきた」「上の子が大きくなってきたから、子供部屋を2つに分けたい」など、住み始めてからも、さまざまな要望が出てくることでしょう。

そのような場合は、ライフスタイルの変化に合わせて、子供部屋のリフォームを検討してみてはいかがでしょうか?

この記事では、子供部屋のリフォームのポイントや子供部屋の増やし方、気になる費用相場について詳しく解説します。子供部屋のリフォームをお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

子供部屋リフォームのポイント

子供部屋のリフォームを検討する前に、まずは事前に知っておきたい子供部屋リフォームのポイントについてチェックしておきましょう。

子供の年齢に合わせたリフォームを

子供部屋のリフォームで1番重視したいのは、子供の年齢に合わせたリフォームを行うことです。

例えば、小学生低学年までは、子供の様子がわかりやすいように、子供部屋の中が見えるような間取りにしておくことが大切です。また、小学生低学年以下であれば、個室を用意する必要がないケースも少なくありません。

しかし、小学生高学年から中学生くらいになると、集中して勉強できるスペースが必要になります。思春期にもなり、プライベートな空間を欲しがるお子さんも増えるでしょう。ただし、この年代の子供の場合、プライベートを確保しながらも、部屋にこもりすぎないような工夫も必要になります。

兄弟がいる場合は、小さなうちは2人でひと部屋を共有しているケースも多くありますが、成長に合わせてそれぞれの個室が必要になるかも知れません。

このように、子供の年齢によって、子供部屋に求められる要素は変化します。リフォームを検討する際は、現在のお子さんの年齢とあわせて、今後の成長を見越した工事内容を検討することが重要です。

子供部屋の壁や床はメンテナンス性や防音・遮音性に着目

子供部屋をリフォームにする際は、壁や床の機能性にも着目しましょう。

お子さんが小さいうちは、壁紙や床に落書きをしてしまったり飲み物をこぼしてしまったりなど、汚れてしまうことも少なくありません。また、おもちゃで遊ぶ音や走り回る音などが響くこともあるでしょう。床材や壁紙を選ぶ際は、落書きや汚れが落としやすいメンテナンス性に優れた素材を選ぶと掃除が楽になります。

また、間仕切り壁を設置して子供部屋を2つに分ける場合などは、間仕切り壁の防音・遮音性にも注意しましょう。マンションや2階の子供部屋をリフォームする際は、足音が響きにくい床材を選ぶのもおすすめです。

子供部屋はリフォームで増やせる?

子供部屋のリフォームで多いのは「上の子が大きくなってきたので、兄弟で使用していた子供部屋を2つに分けたい」「もともと子供部屋を用意していなかったけれど、新たに子供部屋を増やしたい」といった要望です。

リフォームで子供部屋を増やす方法には、次の3つがあります。

  • 間仕切り壁などで子供部屋を分割する
  • 使用していない和室を子供部屋にリフォームする
  • 増築でひと部屋増やす

間仕切り壁などで子供部屋を分割するリフォーム

もともと兄弟姉妹などで、1つの子供部屋を共有していた場合は、間仕切り壁などで部屋を分割する方法が手軽でしょう。

間仕切り壁を設置して完全に部屋を分割する方法以外にも、稼働壁やアコーディオンカーテンで部屋を分割し、状況に応じてひと部屋に戻せるようにしておくという方法もあります。

間仕切り壁で完全に部屋を分割する方法には、一人ひとりのプライベート空間をしっかり確保できるというメリットがあります。しかし、将来的に子供が独立して家を出ていった場合、手狭な子供部屋の活用方法に悩むかもしれません。

それに対して、稼働壁やアコーディオンカーテンであれば、簡単にひと部屋に戻すことができるため、子供部屋の将来的な活用の幅も広がるでしょう。

子供部屋を分割するリフォームを行う際は、部屋の広さと将来的な活用方法を考慮したうえで、ご家族に合った方法を選ぶのがおすすめです。

和室を子供部屋に変更するリフォーム

リビング横の中和室など、普段あまり使用していない部屋を子供部屋にリフォームする方法もあります。

もちろん、和室のままでも子供部屋として使用することは可能ですが、畳はベッドや学習デスクなどの重たい家具の設置にはあまり適していません。また、押入れは布団を収納する目的で設計されているため、ハンガーをかけるハンガーポールが必要になったり、丈の長い洋服の収納に困ったりすることもあるでしょう。

和室を子供部屋として利用する場合は、洋室にリフォームするのがおすすめです。洋室に変更する際は、畳からフローリングへの張り替え、押入れからクローゼットへの変更が主な工事内容になります。さらにリビングとつながっている中和室の場合、ふすまを撤去して間仕切り壁を設置する場合もあります。

増築でひと部屋増やし子供部屋を作るリフォーム

もともと子供部屋の用意がない、子供部屋としてリフォームできる空き部屋がない、といった場合は、増築でひと部屋増やすという方法があります。子供部屋の増築で多く見られるのは、次の2パターンです。

  • リビング横に子供部屋を増築する
  • 敷地内に離れを増築する

独立した部屋を新たにつくることができるので、プライベートをしっかり確保できる子供屋を希望している場合は、増築も検討してみましょう。

ただし、どちらの場合も、大がかりな工事となるため、数百万前後の費用がかかります。また、子供部屋を増築する場合は「建築確認申請」や「増築登記」といった手続きが必要になり、これらの手続きにも費用が発生します。さらに、増築を行うと固定資産税も増額されます。トータルのコストをしっかり把握したうえで、増築の検討をしましょう。

子供部屋リフォームの費用相場

ここからは、子供部屋のリフォームにかかる費用相場について、工事別に解説します。

工事内容費用相場
壁紙の張り替え(6畳~8畳)4.3万円~9.5万円
フローリングの張り替え(6畳~8畳)7万円~28.5万円
間仕切り壁の設置5万円~50万円
和室を子供部屋(洋室)に変更10万円~60万円以上
子供部屋を増築25万円/1畳~50万円/1畳

壁紙の張り替え

壁紙を張り替える際は、壁紙のグレードと部屋の広さに注目しましょう。

壁紙には一般的な機能のスタンダードグレードと、色柄が豊富でキズや汚れにも強い高機能なハイグレードタイプがあります。キズや汚れが気になる子供部屋には、ハイグレードタイプの壁紙を選ぶのもおすすめです。

部屋の広さスタンダードグレードハイグレード
6畳4.3万円~5.3万円5.3万円~8.1万円
8畳4.9万円~6.2万円6.2万円~9.5万円

ただし、壁紙の張り替えリフォームでは、室内の養生や廃材処理、荷物の移動などの作業も発生するため、上記費用相場に10,000円〜20,000円前後の諸費用がかかるのが一般的です。

フローリングの張り替え

子供部屋のフローリングを張り替える方法には、既存の床材をはがして新しい床材に張り替える「張り替え工法」と、既存の床材の上から新しい床材を張る「重ね張り工法」の2種類があり、それぞれで費用が異なります。

また、和室を子供部屋にリフォームする場合は、畳からフローリングへの張り替えが必要になります。

部屋の広さフローリングの種類張り替え工法重ね張り工法
6畳複合フローリング11.5万円~16.5万円7万円~12万円
無垢フローリング15万円~22万円10.5万円~17.5万円
8畳複合フローリング15万円~21.5万円9万円~15.5万円
無垢フローリング19.5万円~28.5万円14万円~23万円

間仕切り壁の設置

1つの子供部屋を2つに分けるリフォームでは、間仕切り壁を設置するのが一般的です。間仕切り壁以外にも、引き戸タイプ・アコーディオンタイプの稼働壁を設置する方法もあります。

工事内容費用相場
間仕切り壁の設置20~30万円
稼働壁(引き戸タイプ)30万円~50万円
稼働壁(アコーディオンタイプ)5万円~20万円

和室を子供部屋(洋室)に変更

和室を洋室の子供部屋にリフォームする場合は、畳をフローリングに変更するだけの簡易的なリフォームと、床材や壁紙、建具、収納を全て洋室仕様に変更するフルリフォームの2パターンがあります。

工事内容(6畳~8畳)費用相場
畳からフローリングへの変更10万円~40万円
和室を洋室にフルリフォーム60万円以上

子供部屋を増築

増築で子供部屋を作る場合は、6畳前後の部屋でも200万円〜300万円前後の費用がかかります。増築の費用は、部屋を作る場所や建物の構造によっても異なります。

工事内容費用相場
1階に部屋を増築する・木造:35~40万円/1畳
・鉄骨・鉄筋コンクリート:50~55万/1畳
離れを増築する・木造:30~50万円/1畳
・プレハブ:25~35万円/1畳

子供部屋リフォームの注意点

子供部屋をリフォームする際は、事前に知っておくべき注意点もあります。子供部屋のリフォームで「失敗した!」とならないためにも、注意点を理解して、事前に対策をしておきましょう。

家族とコミュニケーションが取りやすい間取りに

子供部屋をリフォームする際は、プライバシーの確保と同時に、家族とのコミュニケーションがとりやすい工夫が必要です。

子供部屋に入る前にリビングを通る間取りにする、稼働壁で他の部屋とつながる間取りにする、などお子さんがが孤立しないような設計を意識しましょう。

収納の設計には工夫が必要

成長にともない子供部屋の荷物はどうしても増えていきがちです。十分な収納がないと、子供部屋が散らかりやすく使い勝手が悪くなってしまいます。

お子さんが自分で進んで整理整頓ができるようになるためには、子供の年齢に合わせて使いやすい収納を用意することが大切です。

「子供部屋を2つに分けるので、充分な収納場所を確保できない」と悩んでいる方は、造作収納で部屋を間仕切る方法もおすすめです。

マンションの場合はリフォーム前に管理規約を確認

マンションの子供部屋をリフォームする際は、マンションの管理規約を必ず確認しておきましょう。

マンションの区分所有者(住人)が個人でリフォームできるのはマンションの「専有部分」に限られます。専有部分とは、主に居住空間の中にあるもの(壁が床材、水回り設備、間仕切り壁など)です。

子供部屋のリフォームであれば、大部分は専有部分への工事になります。
しかし間取りを大きく変更するために「壁を撤去したい」といった要望が出てくるかもしれません。間仕切り壁であれば撤去可能ですが、マンションの構造を支える構造壁は撤去することができません。

また「子供部屋を2つに分けて、それぞれの部屋にエアコンを設置したい」と思っても、マンションの壁に穴をあけてエアコンを新たに設置することはできません。

こうしたマンションのリフォームの範囲については、管理規約で定められています。そのため、マンションのリフォームを行う際は、必ず管理規約を確認したうえで、希望のリフォーム内容を検討しましょう。

子供部屋リフォームで失敗しないために信頼できるリフォーム会社に相談しよう

お子さんの成長に合わせて、子供部屋のリフォームが必要になるご家庭も多いでしょう。リフォームでは、1つの子供部屋を2つに分けたり、和室を子供部屋に変更したりといった工事が可能です。

住まいの使い勝手は、年月とともに変化します。家族に合わせたマイホームにリフォームしたい方は、ぜひお近くのリフォーム会社に相談してみることから始めてみてはいかがでしょうか?

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